Bitplane

My Favorite 90's Music (1) 2017-08-15 最近アツいディスクレビューに出会う機会がすっかり減ってしまっていて、
かねがね20曲弱くらいずつ、各年代ごとに好きな曲をまとめたいと思いつつも
ずーーーっと放置して1年くらいしているところです。

そんななか、さきほど別件のための遂に自分でブログシステムを作ってしまったので、
とりあえずその勢いで今週を使って頑張ろうかなという所存。

いつの時代からまとめようか迷ったんですが、日本人にとっては特別思い出の深いであろう90年代からやります。


1990 - KLF - What Time is Love (Stadium House Trilogy)


90年代って、「物質の時代は80年代で終わり、ここからは魂の時代だ」とか言って
ノストラダムスの預言だとか終末思想だとか、ムー大陸の復活だとか新興宗教だとか
アホほど流行ったんですが、たぶんその先駆けになったのがこのKLFです。
っていうかサウンド自体も90年代10年間のクラブミュージックを1990年時点で一通りやってるっていうすんごいユニット。
KLFって、まともに活動していた期間が4年間くらいしかないはずなのに
wikipediaでとんでもない分量の記事が載るくらいには伝説的な奴らだったんですよね。



1991 - Metallica - Enter Sandman


昔の曲なのに80,000,000 viewsって、どんなだよw

メタルって、どう考えてもEnter Sandman以前、Enter Sandman以降みたいな区切りがある気がする。


1991 - Arvo Pärt - Frates for strings and percussion


90年代がどのくらい「物質の時代の後の、魂の時代」なのか端的に表しているのがこの曲。
なんと、宗教音楽家のアルヴォ・ペルトが、ヨーロッパの音楽チャートに入ってきた。

時代は鈍く黒光りするレコードから七色の光りを放つCDに移り、
ウゴウゴルーガのようなフラッシュバッキバキのポリゴンの映像を観ながら
「これからはマルチメディアだ」とか言ってサイケデリックトランスを聴く傍ら、
アトランティス大陸の復活や体内的な何かへの回帰を想像しながら、
俺達はアルヴォ・ペルトを聴いていた。


1991 - Underground Registance - The Final Frontier


ザ・ファイナル・フロンティア―。 最後の辺境やで。 やばやぞ。

80年代の豪華きわまりないステレオサウンドに比べて、この圧倒的なアナログ感。
田舎の倉庫から発掘された呪いのような、ヨレヨレのこの音楽。
知ってる? これ、クラブミュージックっていう音楽なんだぜ。
あの時代はみんな、二瓶勉を読みながら必死にこの世紀末感と戦ってたんだ。


1991 - My Bloody Valentine - Sometimes


ドリーーームポップ、シューゲイザー!

ロックが好きな奴らはみんな、マイブラのLovelessを聴きながら
「ああ、そろそろ滅亡しねーかな、世界」ってなことばかり考えてた。


1992 - 植松伸夫 - My Home Sweet Home


これ、なんか説明する必要ある?


1993 - Enigma - The Eyes Of Truth


そしてこのゴリゴリの宗教音楽ブームの火付け役になったのが、エニグマ。
シカゴハウスのビートの上にグレゴリオ聖歌が乗っかってくる無茶苦茶な曲でデビューした、
ガンギマリのドイツ人。

現在でこそ、この手の民族音楽系のクラブミュージックは数多いが、
それを始めたのがまさにエニグマだけあって、曲のガンギマリ具合が半端ない。
たとえばこの曲の後半の大合唱部分、ヤバイ。
ああ、俺ら1999年にはみんな死ぬんだな、って思いながら、聴いてた。


1993 - Cassandra Wilson - Children of the Night


ロック系のジャズは60年代からあるし、クラブ系のジャズってのは80年代からずっとあるんだけど、
この人のはそのどれでもないというか、もうどう表現したらいいのか説明がつかない。
「もうオワコンだよね」と言われて久しかったブルーノートレーベルから出てきて、
このアルバム 'Blue Light `til Dawn' で世界中のジャズの賞を得て、ジャズの概念を変えてしまった。

そしてやはりというか、この圧倒的な終末感。
流石は90年代、人類滅亡の時代だったなあ。


1994 - Dead Can Dance - Persian Love Song


あああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああ


1994 - Lords Of Acid - The Crablouse


レイヴつったらもう、これだよねっていうくらい有名なレイヴ。
昔は「なんて物騒な映像なんだろう」と思ったけど、
今見ると「なんとヲタヲタしい映像なんだろう」って感じに見えるのがうけるw
このPV、今のインディーゲームやハリウッドナード映画的なものの開祖のような存在だと思う。


1994 - Global Communication - 8 07


KLFの 'Chill Out' 以外で90年代のアンビエントの名曲を挙げるとしたら、たぶん筆頭はこれでは。
当時、宇宙とかキャトルミューティレーションとかアブダクションとかArea 51がめっちゃ流行ってて、
なんつーかそういう類のヤバい謎感とか「覚醒」感がある曲。

この曲の面白いところは、4:00になってはじめて、自分が思ってた小節の頭と実際の曲の小説の頭が違うことに気が付くこと。
この小節頭まわりの仕掛け、当時めっちゃ流行ったなあ。


1995 - Ken Ishii - Extra


どっからどうひいき目に観ても、このMVがなかったらGorillazが出てきたとは思えない。
Ken Ishiiの才能もすごいけど、何よりこの森本浩司の映像がすごかったなあ。

「ファイナルファンタジーVII」とかドリームエミュレーター「L.S.D.」とか
「クーロンズゲート」とか「Serial Experiments Lain」とか
「リンダキューブ アゲイン」って、この時代なんだよ。

二瓶勉なんかがわけわからん漫画を描き始めるし、もう世の中どうにかなりまくってる感、MAXだった。


1995 - DJ Krush - Meiso (DJ Shadow Remixed)


そう、おれたちはまさにこういう退廃的な音楽を聴きながら、
緑色の溶液に浸された水槽の中で生かされる、脳だけの存在になった未来の自分の姿を想像してたんだよ。
これから何もかもがぶっ壊れてみんな死ぬし、だから禅とかめっちゃ流行ったんだよ。



後半に続く。